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2022/02/18 22:53
鍋が好きです。
キムチ鍋やもつ鍋も好きですが、鍋そのものが好き、という意味です。
初めてのマイ鍋は、大学入学を機に独り暮らしを始めるとき、母が買ってくれた片手鍋と両手鍋でした。使い勝手最優先の母が選んだ鍋は、銀色の、全く愛嬌のない鍋でした。それでも、初めての料理体験を共にしてくれた鍋には愛着があり、ずっと使っていましたが、ある冬ストーブの上に蒸発皿代わりに置いておいたら、カルキがついてとれなくなり、泣く泣く捨てました。
大人になって、スーパーで買い物するともらえるシールを集めて、素敵な赤い鍋を手に入れました。もう10年も経ちますがまだピカピカ赤い素敵な鍋です。
あんこやおいなりさんの皮をたくさん煮るのが好きになると、大きな金鍋を買いました。大きな鍋を買うのは、自分も大きくなったようで誇らしい気持ちでした。反面、自分はこの鍋にふさわしく成長しているだろうかと、少し恥ずかしいような気持ちもありました。
共働きの両親に代わって私の面倒を見、叱ったり愛でたりしてくれた祖母が亡くなった後、(叱ったり愛でたりは両親もしてくれました。両親の名誉のために。)祖母の家を物色すると、昭和の香り漂うそれはそれは可愛らしいホーローの鍋を発見しました。母にことわりを得て、ホーローの鍋を頂戴しました。ホーローの鍋の、花か何かわからない幾何学模様は、つやつやときれいなときも魅力的だし、少し焦げついて汚れたときもなぜだか魅力的です。
川根本町に暮らすようになり、初めてのお正月、餅つきのためにもち米を蒸かしたいので、蒸し鍋を借りたいと近所のおばさんにお願いすると、どういうわけか蒸し鍋をくださいました。こんな田舎に来てくれて、と皆さんが親切にしてくれます。お陰で餅つきは大成功、お礼に蒸しプリンを作って持っていきました。
鍋の話でお腹がいっぱい。
やっぱし鍋だべな~。
(「回文雑話」つづく。)